2007年6月22日

たいへんだ

朝日ソノラマが累積債務16億円で今年9月末に解散というニュースを見て川原先生の『観用少女』が今どうなってるのかamazon.co.jpで検索してみた。

文庫版は相変わらず第2巻までしか見当たらない。ところがなんと

というのが正月の前後に出ていたらしい。「完全版」「愛蔵版」と表記がバラバラだが、この2冊で上下巻になってるようだ。くー、知らなかったよ。買います買います。もちろん新品でかまいません。

2007年6月14日

鮎川だめだ(笑)

いやー「地虫」はよかった。

続く表題作「楡の木荘の殺人」はいかにも鮎川作品なのだがタイトルからもわかるように普通のミステリで無味乾燥というかなんというか正直な話つまらん。

2007年6月12日

鮎川見直した

昨日から河出文庫の鮎川哲也初期コレクション1『楡の木荘の殺人』を読み始めたところ。

まだ途中だけど「地虫」に驚く。本格とかミステリとか問題外。ファンタジー、と言ってしまえばそれまでなんだが正直言って『黒いトランク』や『りら荘事件』なんかよりずっと面白い。

これは神林長平『言壺』の「栽培文」を読んで以来の感動だな。

文章にも気迫というか若さが感じられる。このひとは純粋に小説とか物語が好きだったんだろうなと思う。

文学寄りと言われる土屋隆夫の初期作がそれでもミステリ的要素を多分にもってるのに比べて本格の鬼と言われる鮎川のものが逆に全然ミステリじゃないというのも興味深い。