2008年6月21日

月蝕領映画館

中井英夫全集12『月蝕領映画館』読了。

角川映画はほとんどお気に召さなかったようだが、つかこうへいの『小説熱海殺人事件』や『銀ちゃんのこと』およびその映画化作品『蒲田行進曲』については素直に面白がっていて、ちょっと意外なような気もしたが嬉しかった。

松山巌による巻末解説は大部分が『虚無への供物』の解説に割かれていて、それはちょっとずるいだろと思ったりする。でもみんな書きたいんだろうな。付録の田中幸一の文章がたいへんよい。